ぼいぱ人 増加に向けたトリクミ

suematsu くん, 読んでますか. 今日はチミに宛てて書きます.



(suematsu くんを知らない皆さんのために紹介)
彼は大学1年の時から 口三味線アカペラコーラスサークル "KOE" で一緒にうたをうたってきた仲間で, 三十路を過ぎた今も, 企業に勤める傍らで 本格的な音楽活動を継続中です.
とくに東京池袋に在るハーモウェル和声研究所で講師をされていて, サイトによると御専門は "Voice Drum, Voice Percussion", いわゆる "ぼいぱ" です. 数年前, コピー機のTVCM で, 楽器を使わずに声だけでリズムを刻んだ人がいたのを覚えてる方もいらしゃるでしょう. アレです*1.
彼は 1995年から"ぼいぱ" をライヴで披露し始めた他, 当時普及が始まったばかりのインターネットを使って, "誰もが ぼいぱ を演奏できるように" するために "ボイスドラム講座" を公開してました. ここの左のメニュ "VOICE DRUM" で今も1997年版が公開されてます.
また, ぼいぱ演奏者としての活躍の履歴は彼のサイト SUEMATSU STAGE で観ることができます.
任天堂スーパーマリオのTVCM とか, やばいよね! 音は殆ど ぼいぱ音 なのに, ふつーに CM が成立してるもの.
また, "ボイスドラム講座" は, ぼいぱ の体系化を試みた*2ことと, それをインターネットを使って普及させようとした, 2つの点で先進的だったと私は思います.
(余談ですが. 上記ページ内の最下部から上に4つ目, "2001年秋" の TV映像(ここをクリックしても観ることができます)には不肖ワタクシも出演しています. とぅるっぱげ の輩です. 和声が解る方, 上から四声目で音を外しまくってる人がワタクシなのです...)

さて本題. ボイスドラム講座 を改めて読みかえすと, これは万人が ぼいぱ できるようには書かれてないように思う. 折角着手したんだし*3, "講師"なんだから*4, 是非更新を望ム. 以下素人からの指摘で恐縮だすが
具体的には,
音色の発し方 はよく書かれている (ただし充分かどうか は分からんよ)
それ以外は, 当時思いついた断片的な個所のみ書かれている
ように見える.
西洋音楽を構成する 3要素の rhythm, melody, harmony のうち, ぼいぱ が持つ要素は
melody (≒ 音色), rhythm
の 2つではないかな.
つまり貴君の理論は rhythm について記述が足らないと思います.
参考までに筑波大に, 音楽理論の立場で ぼいぱ を題材にしてる方がいらっしゃるようだ
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006152212/
上記ページで論文本体は金払わんと見れないが, 抄録を見る限り,
melody は個人差がある前提であり, むしろ rhythm に着目していかにそれっぽくするか の方法を述べてる
ように思う. 論文誌に掲載された = 論文中の主張の妥当性が認められている ので, 少なくとも科学者の目からは, 提案手法を用いれば万人が擬音語でドラムパターンを発声できる と考えられることを意味してます.
ただし, 大変失礼ながら上記論文著者の方は ぼいぱ演奏者としての知名度は suematsu に及ぶべくもないだろう*5から, 理論が成立していたとしても実践に結び付いてないという批判を受ける可能性がある.
貴君の場合は 実績=既に十分アリ なのでここで理論を完成に近付ければより箔と信頼と実力がつくと思うのでつがー

以上僭越ながら指摘まで.

*1:呼び名は ぼいぱ とか Human Beat Box とか 色々あるでしょうが, 1. それについてはここでは議論しません, 2. このblog エントリでは便宜上 "ぼいぱ" で統一します. 個人的には, 正式に名称を誰かが決めてるわけじゃないので共通認識さえできれば何だってよいと思う

*2:体系化されてたかどうか survey したわけじゃないので...違ってたらごめんなさい

*3:もう10年も経つのか!

*4:大学だと"講師"のポストは, 最低限 博士号持ってるのが一般的ですYO!

*5:筑波大ってことで ドゥーワップス出身者かなと思ったが, おっくん に聞いたら彼はこの方を知らなかった. 1つの根拠として挙げときます. しかし,,,一体何者なんだろう?