タニグチ氏らから得た悟り. "指導者と弟子" の初期にあるべき関係
No.1月刊誌である"月刊陸上競技" の2007年4月号の特集記事"元五輪代表の豪華メンバーが今の日本男子マラソン界を斬る" に感激し, 自分の仕事・生活態度を改めることにしました
この特集は宇佐美彰朗氏, 宗茂氏(九州保健福祉大学客員教授), 瀬古っち, 中山竹通氏(愛知製鋼監督), 谷口浩美氏(OKI監督), 森下広一(トヨタ九州カントク)氏が一堂に会して講演した時の発言録です. 面子から明らかなように, 宗さん・中山さんの発言が鋭く切れており, 瀬古さんは相変わらず凡人には理解できない感情論, 宇佐美さんはパイオニア感を, 森下さんは若さを全開, てな具合.*1
着目したのは, バルセロナ五輪のレース中に転倒してしまった愛すべき世界チャンプである谷口氏の発言です.
非常にシンプル.
- 宗監督が作った練習メニュとレース戦略に従ってたら勝てた
- 提示された指示(練習計画はじめすべて)を100% 実施する. 例外があってはならない
2点目の具体例として谷口さんの場合5km は15分以内 で必ず走ることを挙げておられました. つまり, 決めた品質を何が何でも守り切るということですね
そして1点目は, 彼の有名なセリフ"こけちゃいました" に通づるものがありますね("勝てちゃいました;" みたいな).
"自分で考えて行動しろ!!" ってどこに行ったって言われるこの時代にやや逆行している様にも思えますが, せっかく同じ途を既に辿った先人が居るのであれば, 何も非効率的な方法で学ぶ必要はないのです. 先人を指導者として仰ぎ, まずは言われたことを言われた通りに100%こなすことを目標にする. その土台の上に自分オリジナルのアイディアを積み重ねる.
ここは日本であり, ひょっとしたら私より御歳を召した方々の意識の中には儒教的な上下関係が色濃いのかも知れない. したがって指導者/上司は絶対である, として行動するのが良い気がします*2. 森下監督も若手へのメッセージとして"素直になれ" とおっしゃってますが, こういうことなのでしょう. "盲目的に従え" ということではない
まさに私が抱えていた悩みを解消するきっかけの1つに, タニグチ氏の発言はなりました